【のだめカンタービレ④】「ペトルーシュカ」で「きょうの料理」を弾いた。こんなことあり得る?その1
コンクールで、のだめちゃんが「きょうの料理」を弾いちゃった話はみんな覚えてますか?
あんなことが本当に起きうるのかについて、私の主観で書きます。
マラドーナ・ピアノ・コンクール本選の課題曲は、超難曲、
ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」
しかし過労で倒れてしまったのだめは、暗譜と練習が間に合わず、コンクール会場に向かうバスの中で、イメージでエアピアノを繰り返します。
その時、着信音が何度も鳴る。
その着信音が、「きょうの料理」。
あの有名な、木琴のタンタカ、タタタカ、タッタッターッです。
鋭い人はここで、な~んとなく落ちが読めたと思います。
「ペトルーシュカ」には、この「きょうの料理」に似ているところがあるのです。
そして緊張の本選のだめの演奏。
恐れていたことが起きます。
暗譜が完全でなかったのだめは、途中で弾けなくなります。
そこで、
タンタカ、タタタカ、タッタッターッ
「きょうの料理」を弾いてしまいます。
そして途中で盛り返し、「ペトルーシュカ」に戻るも、またもや「きょうの料理」に、
行ったり来たり…。
会場は大爆笑。
ちなみにドラマに出てくる、この交互に登場するモチーフの変奏曲が素晴らしかったこと…。
のだめは演奏後死ぬほど落ち込みます。
これはどういうことなのか?
即興演奏には、学理型と憑依型があります。
次はこうしてこうなって、この借用和音を利用して転調してと…とするのが学理型の即興演奏。
心のまま、手が向かうままに、進路に対し作為を一切保たずに弾くのが憑依型の即興演奏です。
のだめは、憑依型?ということで作者さんは描いているのだと想像します。
そうだとして話を進めますが、この続きは次回に…。